iDeCoは原則60歳から75歳までの間に受け取り、一時金・年金・併用のどれにするかで、かかる税金の考え方が変わります。この記事では、iDeCo公式サイトと厚生労働省の資料をもとに、受取方法、受給開始年齢、75歳までに請求しないとどうなるか、税制の違いを整理します。手数料や運営管理機関ごとの違いは公式サイトに載っていないため、各社の案内で確認してください。(最終確認日:2026年10月23日)

iDeCoの受け取り方は何種類ある?
iDeCo公式サイトによると、老齢給付金の受け取り方には、一時金、年金、その併用があります。
| 受け取り方 | 公式サイトの説明 |
|---|---|
| 一時金 | 原則60歳で受給権が発生した後、75歳になるまでの間に一括で受け取る |
| 年金 | 有期年金(5年以上20年以下)として扱われ、受給開始は75歳までの間で選べる。金融機関によっては終身年金で受け取れる場合もある |
| 併用 | 受給権発生時に一部を一時金で受け取り、残りを年金で受け取る方法を扱う運営管理機関もある |
併用ができるかどうかは、加入している運営管理機関(金融機関)によって違います。受け取り方を決める前に、自分が加入している金融機関の案内を確認しましょう。iDeCoの始め方はiDeCo入門の記事、新NISAとの違いはNISAとiDeCoの比較記事で整理しています。
何歳から受け取れる?加入期間で変わる?
iDeCoは、原則60歳から受け取れ、受給開始時期は75歳になるまでの間で選べます。ただし、60歳から受け取れるのは、通算加入者等期間が10年以上ある場合です。
| 通算加入者等期間 | 受給開始年齢 |
|---|---|
| 10年以上 | 60歳 |
| 8年以上10年未満 | 61歳 |
| 6年以上8年未満 | 62歳 |
| 4年以上6年未満 | 63歳 |
| 2年以上4年未満 | 64歳 |
| 1年以上2年未満 | 65歳 |
厚生労働省の資料では、1か月以上2年未満は65歳とされています。60歳以上で初めて加入した方は、通算加入者等期間がなくても、加入から5年を経過した日から受け取れます。
加入が遅いほど、受け取れる年齢も遅くなります。「60歳になれば必ず受け取れる」とは限らないため、始める時期の目安にもなります。
一時金と年金で、税金の考え方はどう違う?
厚生労働省の資料によると、受け取り時の税制は次のとおりです。
| 受け取り方 | 適用される控除 |
|---|---|
| 年金で受け取る | 公的年金等控除 |
| 一時金で受け取る | 退職所得控除 |
一時金で受け取る場合に使われる退職所得控除の計算式は、退職金にかかる税金の記事で整理した国税庁の計算式が基本です。iDeCoの一時金で控除額の計算に使う期間の数え方は、運営管理機関や税務署の案内で確認してください。同じ年に会社の退職金とiDeCoの一時金を受け取ると、控除額の計算が変わることがあります。
年金で受け取る場合は、公的年金などの収入と合わせて税金や社会保険料が決まります。受け取る年齢や他の収入によって有利不利が変わるため、一律に「一時金が得」「年金が得」とは言えません。具体的な税額は、税務署や税理士に相談しましょう。
75歳までに請求しないとどうなる?
iDeCo公式サイトによると、75歳までに受給の請求が必要です。請求がなかった場合は、法務局に供託されます。
受給できる年齢になっても、請求の手続きをしなければ受け取れません。受け取りの時期が近づいたら、運営管理機関から案内が届きますので、書類を確認しましょう。
また、75歳に到達する前に一定以上の障害状態となり、その状態が1年6か月続いた場合は、障害給付金を受け取れます。加入者が亡くなった場合は、遺族が死亡一時金を受け取れます。
受け取り方を決める前に確認したいことは?
次の順番で整理すると、判断しやすくなります。
- 通算加入者等期間を数え、自分の受給開始年齢を確認する
- 加入している金融機関が、一時金・年金・併用のどれに対応しているかを確認する
- 会社の退職金や企業年金を、いつ、いくら受け取るかを整理する
- 公的年金を繰り下げる予定があるかを確認する(年金の繰下げ受給の記事)
- 税金や社会保険料の影響を、税務署や年金事務所に確認する
※iDeCoの制度は改正されることがあります。掛金の上限や加入できる年齢などは、公式サイトで最新の内容をご確認ください。
年金で受け取ると、1年にいくらもらえる?(仮の金額)
iDeCoの年金は、5年以上20年以下の有期年金として扱われます。たとえば、受け取る資産が1,200万円で、10年かけて受け取る場合、運用による増減を無視すれば、1年あたり約120万円、1か月あたり約10万円という計算になります。20年なら1年あたり約60万円です。これは計算の練習用の例で、実際の金額は運用成績や運営管理機関のルールで変わります。
受け取る期間を長くすると、1回あたりの金額は小さくなり、課税のされ方も変わります。老後の生活費の見込みや、公的年金の金額と合わせて、どのくらいの期間で受け取るかを考えておきましょう。
受け取りの手続きは、加入している金融機関に請求書類を出して行います。必要な書類や日程は金融機関ごとに違うため、受給開始の半年ほど前から、公式サイトやコールセンターで流れを確認しておくと、請求の遅れを防げます。
よくある質問
iDeCoは何歳から受け取れますか?
iDeCo公式サイトによると、原則60歳から受け取れます。ただし、通算加入者等期間が10年未満の場合は、受給開始年齢が61歳〜65歳に遅くなります。
iDeCoは何歳までに受け取る必要がありますか?
75歳までに請求が必要です。請求がなかった場合は、法務局に供託されます。
一時金と年金、どちらが得ですか?
厚生労働省の資料では、一時金には退職所得控除、年金には公的年金等控除が適用されます。他の収入や受け取る時期によって有利不利が変わるため、一律には言えません。
一時金と年金を併用できますか?
運営管理機関によって異なります。iDeCo公式サイトでは、併用を扱う運営管理機関もあると説明されています。
出典(公式情報):iDeCo公式サイト iDeCoの加入資格・掛金・受取方法等、厚生労働省 iDeCoの概要、厚生労働省 iDeCoパンフレット(最終確認日:2026年10月23日)
まとめ:受給開始年齢と他の退職金を先に整理する
iDeCoは、原則60歳から75歳までの間に、一時金・年金・併用のいずれかで受け取ります。通算加入者等期間が10年未満だと、受給開始年齢が遅くなります。一時金は退職所得控除、年金は公的年金等控除が使われるため、会社の退職金や公的年金の受け取り時期と合わせて考えましょう。75歳までに請求しないと供託されるため、手続きの案内を見逃さないようにしてください。
最終確認日:2026年10月23日。制度・金額・ルールは変更されることがあります。最新の情報は、必ず上記の公式サイトでご確認ください。
本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の売買・契約を推奨するものではありません。最終的な判断は、ご自身の責任で行ってください。
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