株の売買は、「成行と指値の違い」「100株単位」「値幅制限」の3つを知っておくと、初めての注文でもあわてずに済みます。この記事では、日本取引所グループ(JPX)が公式サイトで公開している売買ルールをもとに、国内株式の注文方法と約定の仕組みを整理します。証券会社ごとの手数料や取扱い商品は異なるため、口座を開く前に各社の公式サイトで確認してください。(最終確認日:2026年10月23日)

株は、どんな仕組みで売買が成立する?
JPXの説明では、東京証券取引所の売買は「競争売買」が基本です。売りたい人と買いたい人が出す価格(呼値)を競わせて、最も優先される売りの呼値と買いの呼値が同じ値段で合ったときに、その値段で取引が成立(約定)します。
- 売りは安い価格が先に、買いは高い価格が先に約定する(価格優先)
- 同じ価格なら、先に出された注文が優先される(時間優先)
- 成行注文は、指値注文より優先される
この原則を知っておくと、「なぜ自分の注文がすぐに約定しないのか」が理解しやすくなります。投資を始める前に、家計の備えも整えておくと安心です。生活防衛資金の記事も参考にしてください。
成行注文と指値注文は、どう違う?
JPXが示している基本の注文は、次の2種類です。
| 注文 | 内容 | 向いている場面 |
|---|---|---|
| 成行注文 | 値段を指定せず、そのときの市場で約定させる | すぐに売買したいとき |
| 指値注文 | 指定した値段以内(買いは以下、売りは以上)で売買する | 価格を決めて注文したいとき |
成行注文は約定しやすい一方で、思っていた価格と違う価格で約定することがあります。指値注文は価格を決められますが、市場の価格がその値段に届かなければ約定しません。JPXの資料では、このほかに寄付条件付注文、引条件注文、不成注文、IOC注文などの執行条件付注文も紹介されています。
ザラバと板寄せって、何のこと?
JPXでは、約定の方式を2つに分けて説明しています。
| 方式 | 使われる場面 |
|---|---|
| 板寄せ方式 | 立会の開始・終了時、売買が中断したあとの再開時、特別気配などの表示時。売買注文から1つの約定値段を求める |
| ザラバ方式 | 上記以外の時間帯。合致した注文から順番に約定させる |
JPXのページには、後場の終了時に、15時25分からプレ・クロージング(5分間の注文受付)があり、15時30分に大引けの板寄せを行うと書かれています。取引時間は制度変更で変わることがあるため、最新の時間は、口座を開く前に各証券会社とJPXの公式サイトで確認しましょう。口座の始め方は、新NISAの始め方の記事にまとめています。
「100株単位」とは?
JPXによると、東証での売買は、各上場会社が定款で定めた「単元株式数」を単位として行われ、内国株では100株が単位です。東証は、2018年10月1日に内国株の売買単位を100株に統一しました。
- 株価が1,000円の株を1単元(100株)買うと、約10万円(1,000円×100株)の資金が必要
- 株価が高いほど、1単元に必要な金額は大きくなる
- 少額から始めたいときは、単元未満株などのサービスを用意している証券会社もある(取扱いは各社で確認)
少額で積み立てる方法は、つみたて投資枠と成長投資枠の違いの記事で整理しています。
値幅制限(ストップ高・ストップ安)とは?
JPXでは、株価の急な変動を抑えるために、1日で動ける値幅に制限を設けています。前日の終値などを「基準値段」として、基準値段ごとに制限値幅が決まっています。
| 基準値段 | 制限値幅(抜粋) |
|---|---|
| 100円未満 | 30円 |
| 500円未満 | 80円 |
| 1,000円未満 | 150円 |
| 3,000円未満 | 500円 |
| 10,000円未満 | 1,500円 |
| 50,000円未満 | 7,000円 |
制限値幅いっぱいまで上がることを「ストップ高」、下がることを「ストップ安」と呼びます。JPXは、臨時に制限値幅を変更することがあるとしています。また、ストップ高(安)で売買が成立しない状態が2営業日続いたときなど、一定の条件で翌営業日から値幅が拡大されます。全区分の表は、JPXの公式ページで確認できます。
価格が急に動くのを防ぐ「特別気配」とは?
JPXには、価格の急変動を抑える仕組みもあります。たとえば「特別気配」は、直前の価格から一定の値幅を超える売買が出たとき、すぐには成立させず、気配値を表示して3分間隔で更新する仕組みです。
- 気配値が表示されているときは、すぐに約定しないことがある
- 成行注文は、約定価格が想定と離れることがあるため、慎重に使う
- 急に動いている銘柄は、指値注文で価格を決めて出すと安心
値動きの大きい銘柄を初心者が扱うのは難しいので、まずは少額から始め、仕組みに慣れていくことが大切です。長期の運用を考えるなら、投資信託の信託報酬の記事もあわせてご覧ください。
証券会社を選ぶときは、何を見ればいい?
売買のルールは、どの証券会社でも東証のルールが基本です。そのうえで、証券会社ごとに違うのは次のような点です。
- 売買手数料や、取引ごとの手数料の仕組み
- アプリ・画面の見やすさ
- 取扱い商品(単元未満株、NISA、投資信託など)
- 貯まるポイントや、ほかのサービスとの連携
NISA口座を開くときは、NISA口座の選び方の記事、口座の種類は特定口座の記事で整理しています。手数料やサービスは変更されることがあるため、申込み前に各社の公式サイトで最新の条件を確認してください。
証券口座を開くときのリンク
手数料・取扱い商品・アプリを比べて、自分に合うか確認してから申し込みましょう。最新の条件は各公式サイトでご確認ください。
- 株式取引:DMM 株

よくある質問
成行注文と指値注文の違いは何ですか?
成行注文は値段を指定せず、そのときの市場で約定させる注文です。指値注文は、指定した値段以内で売買する注文です。JPXが基本の注文として説明しています。
株は何株から買えますか?
国内株式は、東証では100株が売買単位です。2018年10月1日に内国株の売買単位が100株に統一されました。証券会社によっては、単元未満株の取扱いもあります。
ストップ高とは何ですか?
1日の値動きに設けられた制限値幅の上限まで株価が上がることです。制限値幅は、前日の終値などの基準値段ごとに決まっています。
売買ルールは証券会社で違いますか?
売買の基本ルールは東証のものですが、手数料や取扱い商品、アプリなどは証券会社ごとに違います。
出典(公式情報):日本取引所グループ 売買成立の方法、日本取引所グループ 制限値幅、日本取引所グループ 売買単位(最終確認日:2026年10月23日)
まとめ:ルールを知ってから、少額で始める
国内株式の売買は、価格優先・時間優先の原則で約定し、売買単位は100株、1日の値動きには制限値幅があります。注文は、すぐ売買したいなら成行、価格を決めたいなら指値が基本です。仕組みを理解したうえで、少額から始めましょう。
最終確認日:2026年10月23日。制度・金額・ルールは変更されることがあります。最新の情報は、必ず上記の公式サイトでご確認ください。
本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の売買・契約を推奨するものではありません。最終的な判断は、ご自身の責任で行ってください。
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