海外へ現金を持ち出す申告|100万円超のルール

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海外旅行や留学、出張のとき、「現金はどのくらい持っていけるの?」と迷う人は多いと思います。実は日本では、現金を持ち出せる金額に上限はありません。ただし、一定額を超える場合は、税関への申告が必要です。

この記事では、税関の公式ページをもとに、申告が必要になる金額と対象、出国時・入国時の手続きの場所を整理します。※渡航先の国にも、持ち込める現金の上限や申告のルールがあるため、行き先の大使館や税関の案内もあわせて確認してください。

成田空港のカウンター
成田空港のカウンター(写真:Douglas P. Perkins/Wikimedia Commons/CC BY-SA 3.0)

申告が必要になるのは、いくらから?

税関の案内では、日本から出国するとき、または日本に入国するときに、100万円相当額を超える現金・小切手・有価証券・金地金などを持っている場合、「支払手段等の携帯輸出・輸入申告書」で税関に申告する必要があります。

対象 申告が必要になる目安
現金(日本円・外貨) 合計して100万円相当額を超える場合
小切手・有価証券など 合計して100万円相当額を超える場合
金地金 重量が1kgを超え、純度が90%以上のもの
北朝鮮向けの持ち出し 10万円相当額を超える場合

「100万円相当額」とは、日本円だけでなく、外貨も円に換算した金額を合算して判断する、という意味です。たとえば、日本円50万円と、1,000ドル(円換算で数十万円)を持っていく場合は、合計して判断します。

持ち出しや持ち込みの上限があるのではなく、一定額を超えたら「申告する」という点が大切です。

出国するときの申告の場所

税関の案内では、出国時の申告の場所は、現金などを預け荷物に入れるか、手荷物にするかで異なります。

持ち方 申告の場所
預け荷物に入れる 航空会社のチェックインの前に、出発ロビーにある税関で申告する
手荷物として持つ 出国審査の前にある、税関カウンターで申告する

申告には、申告書の記入が必要です。空港に着いてから慌てないよう、余裕をもって空港に行き、税関の場所を確認しておきましょう。空港での全体の流れは、「海外旅行の空港での流れ」で整理しています。

入国(帰国)するときの手続き

日本に入国するときも、100万円相当額を超える現金などを持っている場合は、税関で「支払手段等の携帯輸出・輸入申告書」を提出します。税関検査場で、申告書を提出しましょう。

入国するすべての人が提出する「携帯品・別送品申告書」とは別の書類です。現金などが100万円相当額を超える場合は、両方の申告が必要になる点に注意してください。免税の範囲や、買い物をしたときの申告は、「海外から持ち帰れる免税の範囲」で解説しています。

申告しないとどうなる?

申告が必要なのに申告しなかった場合や、虚偽の申告をした場合、罰則の対象になるおそれがあります。具体的な内容は、税関のページで確認してください。「うっかり忘れていた」「家族の分は自分の分ではないと思っていた」ということでも、問題になる場合があるため、事前に確認しておくことが大切です。

なお、家族や友人の分を預かって持っていく場合など、判断に迷うときは、出発前に税関に確認しましょう。

現金以外の方法も考える

海外旅行では、現金だけでなく、クレジットカードやデビットカード、プリペイドカード、トラベルマネーカードなどを使う方法もあります。大きな金額を現金で持ち歩くと、盗難や紛失のリスクが高まります。必要な現金の額は、旅行のスタイルや行き先によって変わります。費用の目安は、「海外旅行の費用の内訳」を参考にしてください。

現金とカードの使い分けの基本は、次のとおりです。

  • 現地での少額の支払いや、チップのために、少額の現金を持つ
  • 宿泊や大きな買い物は、カードで支払う
  • 紛失したときのために、カードは複数枚を、別々の場所に持つ
  • 現金は、荷物とは別に、体に近い場所に分散して持つ

出発前のチェックリスト

  • 持っていく現金・小切手・有価証券の合計は、100万円相当額を超えるか
  • 外貨は、円換算した金額で合計しているか
  • 金地金を持っていく場合は、1kgを超え、純度90%以上か
  • 預け荷物か、手荷物かによって、申告の場所を確認したか
  • 渡航先の国の、現金の持ち込みルールを確認したか
  • 帰国時の申告も必要になりそうか

渡航先によっては、日本よりも厳しい上限があり、一定額を超える現金の申告が必要な国もあります。行き先の大使館や、税関のページで確認しましょう。出発前の準備全体は、「海外旅行の準備スケジュール」も参考にしてください。

よくある場面で考える:どう持っていく?

場面 考え方
短期の観光旅行で、数万円〜十数万円を持つ 100万円相当額を超えないため、申告は不要。カードと併用して、現金は必要な分だけにする
留学や長期滞在で、まとまった資金を持つ 100万円相当額を超える場合は申告が必要。海外送金やカードの利用など、別の方法も検討する
出張で、現地の支払い用に現金を持つ 会社の規程と、渡航先のルールを確認する。超える場合は申告
帰国時に、残った外貨を持ち帰る 合計が100万円相当額を超えなければ、申告は不要

まとまった金額を運ぶときは、申告だけでなく、盗難や紛失への備えも大切です。現金は、荷物のなかの1か所にまとめず、分散して持ちましょう。クレジットカードを紛失したときの対応は、「[[overseas-lost-stolen-credit-card|海外でクレジットカードを紛失・盗難にあったとき]]」にまとめています。

申告書の書き方・手続きの流れ

  1. 税関で、「支払手段等の携帯輸出・輸入申告書」の用紙を受け取る
  2. 持っている現金・小切手・有価証券・金地金の種類と金額を記入する
  3. 職員に提出し、確認を受ける
  4. 控えなどの書類を受け取る場合は、帰国時まで大切に保管する

手続きの詳しい内容は、空港の税関職員に聞くことができます。不安なときは、早めに空港に着いて、窓口で確認しましょう。

申告に関する、よくある勘違い

  • 「100万円まで持ち出せる」と思い込む:上限ではなく、申告が必要になる目安
  • 日本円だけで数える:外貨や小切手なども含めて、円換算で合算する
  • 入国時は関係ないと思う:入国時にも、同じ基準で申告が必要
  • 渡航先のルールを確認しない:国によって、持ち込める現金の上限や申告の基準が違う

税関のルールは、海外旅行の準備で見落とされがちです。ほかの準備とあわせて、出発前に一度確認しておきましょう。

よくある質問

日本円の現金は、いくらまで持ち出せますか?

上限はありません。ただし、100万円相当額を超える場合は、税関への申告が必要です。

申告は、どこでしますか?

出国時は、預け荷物ならチェックイン前に出発ロビーの税関、手荷物なら出国審査の前の税関カウンターで申告します。

海外の通貨で持っている現金も、対象ですか?

対象です。日本円に換算した金額で合計して判断します。

出典(公式情報):税関 支払手段等の携帯輸出・輸入申告、税関 入国時の手続(最終確認日:2026年10月23日)

まとめ:上限はないが、100万円相当額超は申告を

日本から持ち出せる現金に上限はありませんが、100万円相当額を超える現金などを持つ場合は、税関への申告が必要です。出国時は預け荷物か手荷物かで申告の場所が異なります。現金だけに頼らず、カードも併用して、安全に旅行を楽しみましょう。

最終確認日:2026年10月23日。制度・金額・ルールは変更されることがあります。最新の情報は、必ず上記の公式サイトでご確認ください。

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