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結論から言うと、ハワイやグアム経由も含めてアメリカへ観光で行くなら、搭乗前にESTA(エスタ)の承認を取っておくのが基本です。申請はオンラインで、公式サイトから自分で行えます。手数料は外務省のページで確認できる金額で、有効期間は原則2年間です。
この記事では、ESTAの仕組み、対象になる人・ならない人、申請のタイミング、費用、そして「代行サイト」で余計な手数料を払ってしまわないための注意点を、外務省や航空会社の案内などの公式情報をもとに整理します。
ESTAとは?ビザとは何が違う?
ESTAは、アメリカ合衆国の国土安全保障省(DHS)が運用する「電子渡航認証システム」です。日本国籍の人は「ビザ免除プログラム(VWP)」の対象で、条件を満たせば、観光や短期の商用などで90日以内の滞在であればビザ(査証)を取らずに入国できます。ただし、その代わりに搭乗前にオンラインでESTAの承認を受けることが義務づけられています。
外務省のページによると、この制度は2009年1月12日から義務化されています。米国で飛行機を乗り継ぐだけの場合も対象です。つまり「アメリカには入国せず、乗り継ぐだけ」のつもりでも、ESTAが必要になるケースがあります。
ビザとの大まかな違い
ビザは大使館や領事館で面接などを経て取得する、より手間のかかる手続きです。一方ESTAは、インターネット上で質問に答えて申請する仕組みで、短期の観光・商用向けです。90日を超える滞在や、就労・留学など滞在の目的によっては、ESTAではなくビザが必要になります。目的と日数があてはまるかどうかは、必ず公式の案内で確認してください。
| 項目 | ESTA | Guam-CNMI ETA | ビザ(査証) |
|---|---|---|---|
| 主な対象 | ビザ免除プログラムで米国本土・ハワイなどへ入国する人 | グアム・北マリアナ諸島にビザ免除プログラムで入国する人 | ESTAの対象外の目的・期間で渡航する人 |
| 滞在できる期間 | 1回の滞在で最大90日 | 最大45日 | ビザの種類による |
| 申請方法 | オンライン(公式サイト・公式アプリ) | オンライン(公式サイト) | 大使館などでの手続き |
| 申請の目安 | 搭乗の72時間前までに承認取得(早めが安心) | 出発7日前までの申請が推奨、遅くとも5日前までに取得 | 余裕をもって早めに |
※表の内容は、外務省および日本航空(JAL)の案内をもとに整理したものです(最終確認日:2026年10月21日)。
ESTAを申請できる人・できない人は?
日本国籍で、有効なIC旅券(ICチップ入りのパスポート。Eパスポートとも呼ばれます)を持っていることが前提です。さらに、外務省の案内には次のような条件が書かれています。
2011年3月1日以降に、イラン、イラク、北朝鮮、スーダン、シリア、リビア、ソマリア、イエメンに渡航・滞在したことがある人は、ESTAを利用できません(公務での渡航には特例があります)。また、2021年1月12日以降にキューバに渡航・滞在したことがある人も対象外です。
これらにあてはまる場合は、ビザの申請が必要になります。ご自身の状況で判断がつかないときは、在日米国大使館や外務省のページで確認してください。
パスポートの残りの有効期間にも注意
ESTAは承認から2年間有効ですが、パスポートの有効期限のほうが先に来る場合は、パスポートの期限日で無効になります。たとえば、パスポートの残りが1年しかない人が申請すると、承認の有効期間は約1年になります。パスポートを更新したときは、ESTAを新しく取り直す必要があります。更新の手続きはパスポートの取得・更新ガイドで整理していますので、あわせてご覧ください。
ESTAの申請方法と、準備するもの
申請は、アメリカ税関・国境取締局(CBP)の公式サイトまたは公式アプリ「ESTA Mobile」から行います。公式サイトのアドレスは「esta.cbp.dhs.gov」で、画面の言語は日本語に切り替えられます。
基本の流れ
手順の大まかな流れは次のとおりです。細かな入力項目は制度の見直しで変わることがあるため、実際の画面の案内に従ってください。
1. 公式サイトまたは公式アプリを開き、言語を日本語にする。
2. パスポートの情報(氏名、旅券番号、有効期限など)を入力する。
3. 渡航に関する情報(滞在先、連絡先など)や、資格に関する質問に回答する。
4. 手数料をオンラインで支払う。
5. 申請後は、公式サイトで申請状況を確認する。承認の結果は、画面で確認できます。
パスポートの写真付きページを手元に置いて、スペルや番号を一文字ずつ見比べながら入力すると、入力ミスを減らせます。氏名や旅券番号を間違えたまま承認されると、空港で搭乗手続きができなくなるおそれがあります。承認後は、控えを保存するか印刷しておくと安心です。
いつまでに申請すればいい?
航空会社の案内では、米国行きの飛行機に搭乗する少なくとも72時間前までに承認を取得するよう求められています。外務省のページでも、72時間以上前の申請が推奨されています。ただし、これはあくまで最低ラインです。旅行の予約が決まった段階で、早めに申請しておくのが無難です。準備全体の組み立ては海外旅行の準備スケジュールも参考にしてください。
ESTAの手数料はいくら?
ESTAの申請は有料です。外務省のページには、2026年1月1日以降、申請1人につき40.27米ドルと記載されています(ページ上の更新日は2026年6月23日)。手数料は制度改正などで変わることがあるため、申請の直前に公式サイトで表示される金額を必ず確認してください。
支払いはクレジットカードなどで行う形です。海外の支払いでは、カード会社の為替手数料が別にかかる場合があります。為替まわりの考え方は海外旅行の為替手数料を抑える方法で整理しています。
なお、有効期間の2年のあいだは、同じパスポートであれば何度でも渡米に使えます。ただし、1回あたりの滞在は90日までです。
「代行サイト」に注意!公式以外で払うとどうなる?
ESTAについて、いちばん注意したいのが公式を装ったサイトや代行サイトです。外務省のページには、米国政府が、無許可の第三者が模倣サイトを開設して情報提供料や申請手数料を請求していることに注意を呼びかけている、と書かれています。また、申請手数料の支払いを求める不審なメールが届く事例にも触れ、それらは政府とは無関係だとされています。
検索で上位に出てきたからといって、公式とは限りません。次の点を確認してから申請してください。
・アドレスが「esta.cbp.dhs.gov」になっているか。
・公式の案内から入ったか(外務省や在日米国大使館のページ、航空会社の案内からたどると確実です)。
・申請手数料以外の「サポート料」「代行手数料」を求められていないか。
こうした画面の見た目だけで本物かどうかを判断するのは、かなり難しいものです。メールやSMSで届いたリンクから申請ページに進むのは避け、自分で公式のアドレスを入力するか、ブックマークから開く習慣をつけておくと安全です。メールやSMSを使った詐欺の見分け方はフィッシング詐欺の見分け方と対策でも解説しています。
ESTAを取ったのに入国できないことはある?
あります。航空会社の案内にも、ESTAの承認があっても、米国への入国が保証されるわけではないと明記されています。最終的な入国の可否は、現地の入国審査で判断されます。
審査では、渡航の目的、滞在先、滞在日数などを聞かれることがあります。帰りの航空券(または次の目的地への航空券)や宿泊先の情報をすぐに示せるよう、準備しておくと落ち着いて答えられます。持ち込みが制限されるものもあるので、機内持ち込み・預け入れのルールも出発前に確認しておきましょう。空港での手続きの順番は初めての海外旅行、空港での流れにまとめています。
グアム・北マリアナ諸島に行くときは?
グアムや北マリアナ諸島(サイパンなど)へ行く場合は、少し事情が違います。JALの案内によると、2024年11月30日から、「グアム―北マリアナ諸島連邦ビザ免除プログラム」で入国する場合、グアム出入国カード(I-736)に代わってGuam-CNMI ETAの事前申請が必要になりました。滞在は最大45日まで、申請は無料で、出発の7日前までの申請が推奨され、遅くとも5日前までに取得する必要があるとされています。公式サイトは「g-cnmi-eta.cbp.dhs.gov」です。
ただし、すでにESTAの承認を持っている人や有効なビザを持っている人は、このETAの申請は不要とされています。ハワイは米国本土と同じくESTAの対象です。行き先に応じて、どちらが必要かを確認してください。
出発前に確認したいチェックリスト
最後に、ESTAまわりで出発前に見直したいポイントをまとめます。
・パスポートの有効期限が、旅行の日程と、ESTAの有効期間をカバーしているか。
・申請した氏名・旅券番号が、パスポートと一字一句同じか。
・ESTAの承認を、搭乗の72時間前までに取得できているか。
・申請したのが公式サイトで、余計な手数料を払っていないか。
・現地で緊急事態になったときの連絡手段を用意しているか。外務省の「たびレジ」に登録しておくと、現地の安全情報がメールで届きます。
よくある質問
ESTAは2年のあいだに何回でも使えますか?
同じパスポートで、承認の有効期間内であれば、何度でも渡米に使えます。ただし、1回の滞在は90日までです。
パスポートを更新したら、ESTAはどうなりますか?
ESTAはパスポートと結びついているため、新しいパスポートでは新たに申請し直す必要があります。
子どもも申請が必要ですか?
ビザ免除プログラムで入国する場合は、年齢にかかわらず、人ごとに申請が必要とされています。手数料も1人ごとにかかります。家族で渡航するときは、全員分の承認を確認してください。
申請後に氏名やパスポート番号の間違いに気づいたら?
入力内容の修正ができる範囲は限られているため、公式サイトの案内に従ってください。場合によっては、新たに申請し直す必要があります。早めに気づけば余裕をもって対応できます。
まとめ
アメリカへ観光で行くなら、ESTAの承認は搭乗の72時間前までに、できれば旅行が決まった時点で取っておきましょう。ポイントは、(1) 公式サイト「esta.cbp.dhs.gov」から自分で申請する、(2) パスポートの有効期限と氏名のスペルを確認する、(3) 承認があっても入国が保証されるわけではないと知っておく、の3つです。
手数料や制度は変わることがあります。申請の前に、必ず最新の公式情報をご確認ください。
出典と最終確認日
・外務省「ESTA(電子渡航認証システム)」(ページ更新日:2026年6月23日)
・日本航空(JAL)「米国(ハワイ・グアム含む)の渡航に際し必要な、ESTA/Guam-CNMI ETA申請について」
最終確認日:2026年10月21日