海外でパスポートをなくしたら|帰国のための渡航書まで

旅行

海外旅行で、いちばん血の気が引く瞬間の一つが、パスポートがないと気づいたときではないでしょうか。パスポートは、日本に帰国するためにも、現地で宿泊するためにも必要な、大切な書類です。

慌てても、落ち着いて手順を踏めば、対処することができます。この記事では、外務省の公式ページをもとに、海外でパスポートを紛失・盗難にあったときの流れと、事前にできる備えを整理します。※国や地域によって、手続きの詳細は異なります。まず、最寄りの日本大使館・総領事館に連絡して、案内を受けてください。

日本のパスポート
日本のパスポート(写真:Toshiyuki IMAI/Wikimedia Commons/CC BY-SA 2.0)

まず、何をすればいい?全体の流れ

外務省の案内では、海外でパスポートをなくしたときは、おおむね次の順番で対応します。

  1. 現地の警察に届け出て、紛失・盗難の証明書(ポリスレポートなど)をもらう
  2. 最寄りの日本大使館・総領事館(在外公館)に行き、「紛失一般旅券等届出書」を提出する
  3. 新しいパスポートを発給してもらうか、急ぐ場合は「帰国のための渡航書」を発給してもらう
  4. 手続きが終わったら、帰国または旅行を続ける

警察の証明書が取りにくい場合は、先に最寄りの在外公館に相談しましょう。案内に従って進めるのが確実です。

紛失一般旅券等届出書を出すと、どうなる?

在外公館に「紛失一般旅券等届出書」を提出すると、なくしたパスポートは失効します。あとで見つかっても、そのパスポートは使えなくなります。他人に悪用されるのを防ぐためにも、必要な手続きです。

準備するもの 内容
写真 1枚(規格は在外公館の案内を確認)
警察の証明書 紛失・盗難を届け出た証明
本人確認書類 運転免許証、マイナンバーカードなど
紛失一般旅券等届出書 在外公館で記入

届出に必要な書類は、国や公館で異なることがあります。事前に在外公館のウェブサイトか電話で確認すると、スムーズです。

新しいパスポートと、帰国のための渡航書の違い

パスポートを失った場合、次の2つの方法があります。

種類 特徴
新規発給(新しいパスポート) 今後の旅行も続けられる。戸籍謄本(6か月以内)が必要。時間がかかる場合がある
帰国のための渡航書 日本へ帰国するための書類。急ぐ場合に向く

外務省の案内では、新規発給には、6か月以内の戸籍謄本が必要です。海外で戸籍謄本を用意するのは難しいため、マイナポータルのオンライン申請を使うと、電子戸籍と連携できる場合があります。

旅行をそのまま続ける予定がなく、帰国を急ぐ場合は、「帰国のための渡航書」を発給してもらう方法があります。どちらを選ぶかは、帰国日程や、その後の旅行予定で決めましょう。手数料や、発給にかかる日数は、在外公館で確認してください。

パスポートの手続きの通常の流れも知っておく

日本で通常の申請をするときの流れは、「パスポートの申請方法」で解説しています。海外で再発給を受けるときは、日本での手続きと同じように、写真、本人確認書類、戸籍謄本などの準備が必要になる点は共通です。

大使館・領事館に頼めること、頼めないこと

在外公館は、困った日本人を助ける役割がありますが、何でもしてくれるわけではありません。パスポートの再発給は、在外公館が行える代表的な手続きです。一方で、遺失物の捜索や、金銭の貸し出しなどは、できません。詳しくは、「在外公館(大使館・領事館)の役割」で整理しています。

事前にできる備え:出発前のチェックリスト

  • パスポートの顔写真のページのコピーを取り、本物とは別の場所に保管する
  • パスポートの写真データをスマートフォンに保存する(クラウドにも保存)
  • 現地の日本大使館・領事館の住所と電話番号を控える
  • 証明写真を、数枚持っていく
  • 戸籍謄本が必要になる場合に備え、家族に連絡を取れるようにしておく
  • 「たびレジ」に登録し、現地の情報を受け取れるようにする

「たびレジ」の使い方は、「たびレジとは?」で解説しています。パスポートと一緒に、クレジットカードもなくした場合は、「海外でクレジットカードを紛失・盗難にあったとき」の手順もあわせて確認してください。

よくある失敗と、その防ぎ方

  • 警察への届出を後回しにする:証明書が必要になる
  • 見つかったパスポートを使う:届出後は失効している
  • コピーを同じバッグに入れる:本物と別の場所に保管する
  • 予定の帰国日の直前に手続きを始める:時間に余裕をもって動く
  • 保険会社への連絡を忘れる:補償の条件を確認する

手続きにかかる時間を見込んで、日程を考える

パスポートの再発給や、帰国のための渡航書の発給には、一定の時間がかかります。在外公館の営業日は、現地の祝日や、日本の祝日などで休みになることがあります。帰国の飛行機を予約しているときは、手続きが間に合わない可能性も考え、航空会社への連絡や、日程の変更も、あらかじめ検討しておきましょう。

場面 考え方の例
帰国の飛行機が数日後 在外公館に連絡し、帰国のための渡航書で間に合うかを相談する
まだ旅行が続く予定 新しいパスポートの発給を待つか、予定を短縮して帰国するかを検討する
乗り継ぎで他国を経由 経由地の入国条件を、航空会社と在外公館で確認する
宿泊先のチェックイン パスポートの代わりに使える書類を、宿泊先に相談する

盗難の場合は、ほかの被害も確認する

パスポートが盗難にあった場合は、財布、スマートフォン、クレジットカードなども、同時に被害にあっている場合があります。カードの利用停止、スマートフォンのロックや、保険会社への連絡も、すぐに行いましょう。被害の状況は、警察への届出のときに、まとめて伝えます。旅行中のお金の備えは、「[[overseas-travel-budget-breakdown|海外旅行の費用の内訳]]」で整理しています。

家族・同行者がいるときは

同行者がいる場合は、自分の手続きと並行して、同行者に付き添ってもらったり、荷物を見てもらったりできると安心です。一人旅の場合は、現地の宿泊先のスタッフや、在外公館に相談しながら進めましょう。日本にいる家族にも状況を伝え、必要に応じて、戸籍謄本の準備などで協力してもらいましょう。

よくある質問

紛失したパスポートの手続きは、どこでしますか?

最寄りの日本大使館・総領事館(在外公館)です。まず、現地の警察で証明書をもらいます。

すぐに帰国したい場合は?

「帰国のための渡航書」を発給してもらう方法があります。在外公館で相談してください。

なくしたパスポートが見つかったら?

「紛失一般旅券等届出書」を出すと、そのパスポートは失効します。見つかっても使えません。

出典(公式情報):外務省 海外でパスポートをなくしたとき、外務省 海外安全ホームページ 在外公館ができること・できないこと(最終確認日:2026年10月23日)

まとめ:警察→在外公館の順に。コピーが助けになる

海外でパスポートをなくしたら、現地の警察で証明書をもらい、最寄りの日本大使館・総領事館で紛失の届出をします。届出後のパスポートは失効します。新しいパスポートか、帰国のための渡航書かを相談しましょう。出発前にコピーを別に保管しておくと、手続きがスムーズです。

最終確認日:2026年10月23日。制度・金額・ルールは変更されることがあります。最新の情報は、必ず上記の公式サイトでご確認ください。

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