
アメリカで車を個人売買しようとしている方「インターネットで情報を探したけど、何が必要なのかわからないなぁ…。英語でやりとりしないといけないから、日本語で手順を説明しているサイトがないのかなぁ…。」
こういった方向けの記事です。
本記事では、アメリカ留学生が個人売買で車を購入するまでの前手順を備忘録をかねてまとめました。
僕は、現在アメリカの4年生大学に学部留学をしており、日々英語で生活をしています。日本と違い、車社会のアメリカでは車があることで生活の範囲を広げることができます。
本記事は長いので、目次も活用して読み進めてみてください!
【アメリカ】車購入の3つの選択肢
実際に、中古車の個人売買の手順に入る前にアメリカでの車購入の選択肢をざっくりご紹介します。アメリカでの車の購入は、新車・リース・中古車の3種類です。
①:新車
新車購入のメリット
・最新モデルの車に乗ることができる
・修理の心配をしなくても良い
新車購入のデメリット
・渡米直後はローンなども組めず、購入費用が高額
・リーセール価格が購入金額と比べてとても低い
・帰国時に売却する手間がかかる
②:リース車
リース車のメリット
・新車より費用をかけることなく新しいモデルに乗れる
・メンテナンスを全てディーラーがやってくれる
・帰国時の売却が不要
リース車のデメリット
・長期間保有する場合は割高になる
・フルカバレージの保険に入らなければならず保険料が高額
③:中古車【僕の選択】
中古車のメリット
・新車と比べてとにかく低価格で購入可能
・リセール価格と購入価格の差が少ない
・年代やモデルなどの選択肢が豊富
中古車のデメリット
・修理が必要になる可能性もある
・帰国時に売却する手間がかかる
【アメリカ】ディーラー VS 個人売買
①:ディラー取引
ディラー取引のメリット
・各州の基準を満たした車のみ販売している
・名義変更などまでサービスの一環として代行してもらえる
ディラー取引のデメリット
・個人取引よりも車両価格が高い
・手数料が数百ドル取られてしまう
②:個人売買【僕の選択】
個人売買のメリット
・車両価格が安い
・価格交渉がしやすい
個人売買のデメリット
・名義変更などの手続きを全てしなくてはいけない
・車両の状態がわかりにくい
Step①:中古車を探す
Facebook Marketplace
僕たちが日常から利用しているFacebookに追加されて機能です。
この機能を使うことで、車を買いたい人と売りたい人が直接連絡を取り合って車を購入することができます。
*日本のFacebookではこの機能をまだ使うことができないようです。
知り合い
【大学生】
特に6月がチャンスです。大学4年生が卒業と同時にキャンパスからそれぞれ旅立って行きます。車も一緒に卒業してキャンパス周辺で新たな所有者を探している可能性もあります。
特に、卒業して違う州で今後生活していく卒業生は早く新しい所有者を見つけたいので場合によっては低価格で取引をすることもできます。
*今回、僕が購入を検討している車も2020年12月に大学を卒業された先輩が乗っていた車です。
中古車サイト
郵便番号、メーカー、走行距離、価格で絞ることができる。検索結果には個人とディーラーと両方が表示される。ディーラーを通して購入する場合は個人売買価格の1.5倍から2倍程度。
Cars.com
Cars.comは僕が利用していた検索サイトです。他の検索サイトと同様にメーカー、モデル、郵便番号を使った簡易検索や燃費や価格、マイレージなども考慮した詳細検索などにも対応しています。
また、Cars.comはアプリを提供しており、隙間時間にスマホで車を探す方にはオススメです。
Autotrader
Autotraderはメーカー、モデル、郵便番号を入力するだけで簡単な検索をすることができます。
また、詳細検索にも対応しているので、燃費や価格など様々な条件全てに会う車を探し出すことができます。
Cargurus
Cargrurusは簡単検索、詳細検索はもちろんのこと、掲載が始まってからの日数や買い時かどうかの指標も確認することができる優れものです。
掲載日数があまりにも長い車を検討する場合は入念な下調べが必要です。
CarDirect
CarDIrectはメーカー、モデル、郵便番号からの簡単検索だけではなく、お気に入りの車を登録して比較したり、検索履歴を保存しておくことができます。
また、ディーラーの公式HPへのリンクや地図などにも簡単にアクセスすることがでできます。
Ebay Motors
Ebay Motorsでは売り手の評価を確認することができるので、安心感があります。
また、大手の検索サイトと同様に詳細検索にまで対応しています。
Step②:中古車を見極める
STEP②−1:KBBで価格をチェックせよ!
KBB(Kelly Blue Book)で取引の平均相場を確認する。相場はディラーと個人売買の2つ確認することができるので両方とも交渉用に控えておくことをオススメします。
平均相場①:ディーラー売買時の相場
Trade in to a Dealerと言われるこの平均相場は、購入予定の車を売却する予定の際に使われる価格を教えてくれます。
従って、この価格がディーラーの原価に近いものだと言えるでしょう。
平均相場②:個人売買時の相場
Sell to a Private Partyと言われる平均相場は、購入予定の車を売却する際に実際に使われえる価格を教えてくれます。
中古車売買の知識がある程度あるひとは、この価格を参考に売りに出していることが多いです。
STEP②−2:VINをチェックせよ!
VINは車両識別番号のことで、日頃のメンテナンスの記録や事故や修理の記録を見るために必要な番号です。
Clean Titleであれば問題ないことが多いですが、Salvageなどの記載がある場合は大事故による大型な修理や改造をしている可能性があるので購入をやめるのが得策です。
一回のチェックには40$ほどかかるが、購入した中古車に多額の修理費がかかるかを事前に確認できる指標なので必要経費として割り切るのがオススメです。
CarfaxというサイトでVINを打ち込むことで確認できます。
Auto Checkというサイトでも確認することができますが、評判があまりよくなかったため、利用しませんでした。気になる方はお金はかかりますが両方使って比較してみるのも良いのではないでしょうか?
Step③:テストドライブと簡易検査
①テストドライブ
車について知識があったり、運転してみて違和感がある時テストドライブをすることで交渉できることがあります。
テストドライブでは、ブレーキの制動、ワイパー類、灯火類を初め、窓や室内灯など隅々まで確認しましょう。
チェックし忘れが内容に事前にスマートフォンにメモを作成しておくことをオススメします。
②簡易検査
ディーラーの場合はなくて良い検査です。なぜなら、ディーラーが販売する車両は最低限、州の検査をパスしているからです。
一方でm個人売買の場合は修理屋でみてもらった方が良いでしょう。素人が車の状態を判断するのは困難です。近年では、DIYの技術も進化していますが、プロの目は誤魔化せません。後で高額な修理費用がかかるのを防止するためにも簡易検査はサインをする前にしっかりと受けましょう。
Step④:価格交渉
KBBの価格やテストドライブと簡易検査の結果を武器に価格交渉をすることもあります。
ディーラーと取引をする場合は最大でも10%値引きできればすごいと言われくらい、よほどの欠陥がない限り中古車の値下げ交渉は端数切り捨てで終わることがほとんです。
最近では、展示価格からの交渉を受け付けないディーラーも出てきています。
個人取引の場合は、簡易検査で今後すぐに交換や修理が必要な箇所が見つかった場合にはそれを武器に価格交渉ができる場合もあります。
Step⑤:契約成立
双方が金額に合意したら契約成立です。
【売主】
Titleにサイン、領収書に取引金額とサインをして車の鍵と一緒に買主に渡します。
【買主】
お金を小切手(現金の場合もあり)で売主に支払い、鍵、領収書、Titleの3種類を売主からもらいます。
*Titleと小切手は交換です。間違えても小切手を渡してはいけません。(買主の場合)
Step⑥:保険契約
Geico
項目 | コスト | 割引 | 補償内容 |
Bodily Injury Liability | $322.18 | $100,000/$300,000 | |
Property Damage Liability | $459.23 | $50,000 | |
Medical Payments | $26.52 | $5,000 | |
Uninsured Motorist Bodily Injury | $11.18 | $100,000/$300,000 | |
Underinsured Motorist | $5.38 | $100,000/$300,000 | |
DriveEasy Program | $91.62 | ||
Good Student | $17.48 | ||
Good Driver | $11.54 | ||
Financial responcibility | Included |
毎月支払いをすると1ヶ月142.36$ですが、6ヶ月分まとめて支払うとさらに割引が適用されて半年で824.49ドルです。
*自動車保険料は、契約者の運転歴や登録する地域、車両によって異なります。
僕の保険プラン
6ヶ月まとめて払うことや大学の成績などでの割引を受けられるものの$824.49とかなり高額です。
この金額で、対物・対人無制限(日本の自動車保険)ではないのでかなり衝撃的でした。
アメリカの自動車保険は日本の自動車保険とは概念が異なるところがあります。詳しく知りたい方はアメリカ自動車保険についての記事にしてみてください。
Step⑦:車両登録
RMV(Registry of Motor Vehicle)で名義の変更や税金の支払いを行います。また、RMVはアメリカの政府機関の中で最も効率の悪い機関として有名です。できるだけ一回の訪問で完結するように下調べをして忘れ物をせずに訪問することをオススメします。
以下に必要な書類とかかる費用をまとめました。
・Title(売主のサインがあることを確認すること)
・領収書(取引日、取引金額、サインがあることを確認すること)
・自動車保険証明書
・Regitrationの申請書類(事前に公式HPからダウンロードして記入して持っていくと良い)
・パスポート
・免許証
・住所証明(Bank Statementなど)
・登録費用
・税金
*国際免許証の場合は日本の免許証も一緒に持っていきましょう。州によって法律が異なりますが、一定期間以上アメリカに滞在する場合はアメリカの免許を取得する必要があります。詳しくは各州のDMVのHPで確認してください。
・年間登録費用:85ドル
・名義変更:164.5ドル
・税金:購入価格の5.5%
Step⑧:車検
全ての手続きは終了後、7日以内にガソリンスタンドなどに併設されている検査工場で簡単なチェックを受ける必要があります。
検査終了後にステッカーがもらえるのでナンバープレートのところに貼り付けましょう。
【体験談】実際に僕が購入した車両
実際に購入した車がこちら!
・駆動方式:FWD(前輪駆動)
・総走行距離:18,500マイル(29772.864キロ)
・車両価格:2100$
・・年間登録費用:85$
・名義変更:164.5$
・税金:購入価格の5.5%=115.5$
【総額】2465$(1ドル=103円計算で約25万円)
追記:
・修理代:42.18$
・Diagnosis Test:64.5$