「留学に行きたいけど、留学費用が…」とお困りではないですか?
私も受給している留学生の心強い味方が給付型奨学金です。給付型奨学金の応募倍率は高いからと諦めている人もいるのではないでしょうか?
しかし、驚くことに給付型奨学金を扱っている機関や公益財団法人など民間団体も合わせると多くのところで奨学金を提供しています。条件や金額なども十人十色であなたにぴったりな奨学金が見つかるのではないでしょうか?
今回は、私が実際に受給している2つの奨学金に加えて応募条件が比較的に緩めの奨学金をご紹介します。
とても長いので、目次を活用して読み進めていただけると幸いです。
給付型奨学金&貸与型奨学金
そもそも、皆さんは給付型奨学金と貸与型奨学金の違いをご存知でしょうか?簡単に説明すると、漢字からも推測できるように、給付型は返済の義務がなく、貸与型は返済の義務がある奨学金です。
貸与型奨学金とは?
貸与型奨学金は国内進学でも海外進学でも同じで、借りた金額(元金)と利子を留学後に返済していかなければなりません。しかし、貸与型は返済義務がある為、給付型に比べて採用されるための条件が給付型に比べてゆるい傾向になります。
給付型奨学金とは?
貸与型奨学金とは異なり、給付型奨学金は返済の義務がない奨学金です。しかし、返済義務がないことで、給付型奨学金をいただくための条件や競争力は貸与型奨学金は高くなるという欠点があります。
頂いている奨学金
私もアメリカに留学をするにあたり国内2つの団体と大学から奨学金を頂いています。後々に詳しくご紹介しますが、先に簡単にご紹介します。
【国内】
・JASSO日本学生支援機構 学部学位取得型 (給付型奨学金)
・公益財団法人 湘友会奨学財団 (給付型奨学金)
【アメリカ】
・Lawrence University International Scholarship & Grant
(給付型奨学金)
公的機関?民間機関?
給付型奨学金は公的機関と民間機関にざっくり分類できます。では、その詳細をみてみましょう!
公的機関の給付型奨学金
公的機関の奨学金は、文部科学省などの国のお役所が留学を後押ししているため、民間機関の給付型奨学金に比べて手厚い支援を受けることができます。例えば、授業料をはじめとして、渡航費や生活費など多岐に渡ります。
民家機関の給付型奨学金
民間機関の給付型奨学金はさまざまです。中には公的機関よりも手厚い支援を受けられるものがあったり、特定の分野で活躍する学生・特定の分野を専攻する学生に向けた奨学金など条件は機関によって十人十色です。
また、民間機関による給付型奨学金は公的機関の給付型奨学金に比べて募集している数が圧倒的に多いので、給付型奨学金をいただけるチャンスが上がるのではないでしょうか?
給付型奨学金を応募する前に
給付型奨学金に応募する時に特に気をつけたいポイントが2つあります。
応募〆切にご注意を!
貸与型奨学金にも応募〆切があると思いますが、給付型奨学金の応募〆切はいつでも申請できるわけではありません。特に注意したいのがJASSO日本学生支援機構 学部学位取得型への応募です。この奨学金は公的機関が提供する奨学金として有名ですが、事前に登録をしておかないといけないというトリックが存在します。
実際の書類提出よりも先に事前登録が必要なので、応募しそびれないようにも、応募可能期間や〆切には特に注意しながら、書類作成を進めましょう。
書類審査&面接
応募する機関によっては書類審査を実施するところがあります。また、書類審査という1次審査を通過後面接という2次審査が待ち受けていることも多くあります。
書類審査
書類審査では主に、高校時代の成績、英語などの留学先の言語の能力(スコアの提出を求められることが多い)、エッセイなどです。ために、筆記試験を課せられたり、することもあるので募集要項を穴が開くまで熟読することをお勧めします。
私が書類審査で重要だと思うのはエッセイです。エッセイはスコアやGPAなどの定量的な側面では見ることのできない学生の本質を見極める材料になると考えているからです。
時間の許す限り、エッセイには時間を使い、真の自分を表現してみましょう。
面接審査
面接審査では主に、書類に自分が書いた内容の確認から始まり、面接官が疑問に思ったことを投げかけてきます。日本語で行われる面接もありますが、私が経験した面接は英語でした。最低でも、留学先の言語で受け答えができるように練習をしていくことがベストではないでしょうか?
受給までの過程は貸与型奨学金よりも給付型奨学金の方が大変であることは事実です。しかし、卒業後に返済をしていかないといけないのか、その義務がないのかは大きな違いです。将来のことも考えながら、貸与型奨学金を視野に入れて受験をするのかは慎重になる必要があるのではないでしょうか?
さあ、早速奨学金の詳細をみていきましょう!
【学部留学】の表記があるものは学部留学者もしくは学部留学者と大学院以上、無名は大学院以上を目指す学生向けの奨学金です。
公的機関による給付型奨学金
日本学生支援機構 (JASSO)【学部留学】
文部科学省所管の独立行政法人として平成16年に設立されたもので、奨学金貸与事業を始めとして、留学生支援事業なども手がける独立行政法人です。大学留学と大学院留学に大きく分けられていて、大学留学は個人応募、大学院留学は大学単位での応募になっています。募集条件も大学と大学院では異なるので注意してください。

実際に私がLawrence Universityに留学するために受給している給付型奨学金です。日本学生支援機構(JASSO)の学部学位取得型に関係する他の記事はこちらから!
応募条件(スコア&GPA)
【学士(大学留学)】
TOEFLiBT80点以上、IELTS6.0以上などすべての要件を満たす者
*応募締め切り時より過去2年以内に受験したもののみ有効
英語圏以外の場合:CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)B2レベル以上
評定平均が5段階評価で3.7以上
【修士(大学院留学)】
TOEFLiBT100点以上、IELTS7.0以上などすべての要件を満たす者
*応募締め切り時より過去2年以内に受験したもののみ有効
英語圏以外の場合:CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)C1レベル以上
成績評価係数が2.7以上である者
学士(大学留学)の募集要項はこちら!
修士(大学院留学)の募集要項はこちら!
*上記リンクは2021年度応募用です。詳細は公式HPで確認してください。
給付金額
【学士(大学留学)】
奨学金:月額59,000円〜118,000円
授業料:年間250万円を上限

月額の奨学金は滞在先の物価などによって異なり、Lawrence Universityが位置するウィスコンシン州では8,8000円が支給されています。
【修士(大学院)】
奨学金:月額89,000円〜148,000円
授業料:年間250万円を上限
募集期間
JASSO日本学生支援機構の奨学金には事前登録が必要なので、応募書類の〆切と合わせて注意してください。
【学士(大学留学)】&【修士(大学院留学)】
事前登録:2020年10月13日火曜日 13時(日本時間)
応募書類の提出:2020年10月15日 13時(日本時間)
官民協働海外留学支援制度~トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム~ 【学部留学】
この奨学金は私が高校1年生と2年生の時に2回受験をした奨学金です。1回めはアカデミックテイクオフといわれる新高校1年生のみを対象にした書類審査のみのものでしたが、採用されませんでした。2回目はアカデミックロングと言われる1年間という長期高校留学をする留学生用のものに応募し、書類審査(一次審査)を通過し面接(最終審査)に進みましたが、採用されませんでした。年々、認知度が高くなってきており倍率が増加傾向にある給付型奨学金です。
官民協働で取り組む海外留学支援制度で、文部科学省が主催し、民間企業からの支援を財源に奨学金制度を成り立たせています。
応募条件(特に重要なもの)
・留学開始年度の4月1日において30歳以下であること
・留学計画に実践活動が含まれていること
*この『実践活動』とはどのようなものかわかりにくいかもしれません。簡単に説明すると、留学先でどのような活動をして日本の文化を広げたりしますかと言ったようなものです。具体的な内容はこちらから!
・「派遣学生の要件」「留学計画の要件」などの条件を満たしていること(書類審査で審査されることになるので募集要項をよく確認しておくことをお勧めします。)
詳細は公式HPでご確認ください!
給付金額
・奨学金として月額:約12〜20万円(現地での生活費ようとして)
・渡航費の一部:約10〜20万円(航空券代など)
・留学先での授業料:最大で約30万円
給付金額にこれだけの差があるのは応募するコースが複雑で短期、中期、長期などさまざまなものがあるためです。次回の記事で、それぞれのコースをより詳しくご紹介します。
民間期間の給付型初学金
グルー・バンクロフト基金奨学金 【学部留学】
この奨学金は奨学金を受給している留学中、毎月1万円を負担するため、実質年間12万円の費用がかかります。また、書類選考だけではなく、数学の筆記試験と英語による応答を含めた面接、保護者も参加数する面接があり、家族ぐるみでの応募になります。また、今年より変更になりましたが、以前はリベラルアーツ大学に進学する生徒を主に支援していた財団で、現在でもその名残で、米国のリベラルアーツ大学への推薦などの枠が設けられています。
応募条件(重要なもの)
・高等学校等を過去一年以内に卒業した者
・家計支持者の所得金額が2千万円以下である者
詳細は公式HPをご確認ください!
給付金額
米国リベラルアーツ大学:毎年5万米どるを4年間
米国4年制大学(リサーチ大学):毎年5万米どるを4年間
その他、米国リベラルアーツ大学への推薦など

リベラルアーツ大学とリサーチ大学の違いについては後ほど別
募集期間
2020年9月18日(金)

この奨学金は、今回の大学留学の為に応募しましたが、一番最初の書類審査で残念ながら不採用になってしまいました。
柳生正財団奨学金 【学部留学】
ユニクロの柳生正さんによって設立された奨学金です。応募条件にあるように海外のトップ校に進学する生徒を主に支援しています。
応募条件(特に重要なもの)
・語学試験としてTOEFLまたはIELTS、学力試験としてIB、SAT、ACTのスコアを保持していること

私が、この奨学金を予約採用で申し込もうとした際はTOEFLやSATなどに最低点数の設定があり、それを満たさないと推薦してもらえないようでした。(2019年11月頃)
・プログラムの対象大学に入学できる学力、資質などを備え、原則20歳以下で応募する年の9月以降に高校を卒業し、その年の9月の入学を目指す者
*他の奨学金とは併給不可
詳細は公式HPでご確認ください。
給付金額
年間上限額 US$95000、£65000

2020年9月に奨学金の支給金額を増額しています。
応募期間
公募制学校推薦外大奨学金(予約型):毎年7月上旬より8月末頃まで
公募制海外大学奨学金(合格型):毎年12月末頃から2月上旬まで

この奨学金は、公募型の奨学金に加えて、予約型の奨学金も存在するみたいで私が在籍していた高校の奨学金の一覧には10月ぐらいを〆切とする奨学生の募集もしていました。
2021年9月入学者の奨学生募集より、学校教育法第一条で定める高等学校及び中等教育学校の学校から学生を推薦していただく『公募制学校推薦海外大学奨学金(予約型)』を開始いたしました。従来の募集を『公募制海外大学奨学金(合格型)』として継続し、毎年2回の募集を行います。公募制学校推薦海外大学奨学金(予約型)の第1回目の募集は2020年7月より開始いたします。
https://www.yanaitadashi-foundation.or.jp/scholarship/
実際に公式HPにも載っていたので新規スタートしたようです。
日本人留学助成(松下幸之助国際スカラシップ)
この奨学金は、大学留学ではなく大学院以上の留学をする方向けの給付型奨学金です。また、支援期間は学修都合に応じて2年間です。
応募条件(特に重要なもの)
・日本お大学・大学院に在籍する者
・十分な語学能力を有する者
・応募年度の4月1日において40歳未満である者
*他の奨学金との併給は不可
詳細は公式HPでご確認ください!
給付金額
月額14万円
応募期間
2020年6月1日(月)~7月27日(月)
中島記念国際交流財団
情報科学・生命科学・経営科学の分野で活躍する人材を主に支援する奨学金制度です。この奨学金は学士号を取得する大学留学ではなく、大学院以上に留学する方が対象です。
応募条件(重要なもの)
・海外の大学で修士号または博士号を取得するために留学する者
・外国語能力について留学先で支障のない者
・応募年度中に留学を開始し、30歳以下である者
・学業、人物ともに優秀で、健康である者
詳細は公式HPでご確認ください!
給付金額
月額20万円
支度金:50万円(往路航空券代を含めて)
復路航空券代:留学終了後、日本に帰国するための1回分
授業料:修学開始から2年間、年間300万円を上限に支給
応募期間
令和2年8月3日(月)〜8月21日(金)郵便のみ有効
重田教育財団 【学部留学】
応募条件(重要なもの)
・海外大学または大学院への進学が決定しているもの
・経済的な理由により留学費用の支弁が困難であること
・学業優秀且つ品行方正であること
・就学状況及び生活状況について適時報告できること
詳細は公式HPをご確認ください!
給付金額
月額200,000円(年額2,400,000円)
募集期間
2020年5月1日 ~ 同年6月30日
グローバル人材育成スカラーシップ
応募条件(重要なもの)
・応募時に、財団の指定する日本の大学の2~4年、または、大学院博士前期課程(修士課程)1、2年生の学生
・交換留学、認定校留学、協定校留学、私費留学等で、海外の大学・大学院に約1年間(8カ月以上1年未満)留学する者
*理工系専攻者は6ヶ月以上1年未満
・将来、日本企業に就職し、国際的な事業活動において、グローバルに活躍する石の持つ者【重要】
・大学入学後に取得した単位のGPAが2以上である者
*他の奨学金との併給不可
詳細は公式HPをご確認ください!
授業料(40,000USD上限)、生活費、家賃手当
給付金額
200万円
募集期間
2020年7月15日(水)〜9月14日(月)
フルブライト・プログラム
応募条件(重要なもの)
・TOEFLは80点(iBT)以上、IELTSは6.0以上
・研究職を志望する日本の大学院生、博士号を持たない教員・研究者、社会人経験のある大学院進学希望者のいずれか
・2020年7月31日以前に学士号を取得していること
・米国在住経験の少ない者を優先する
詳細は公式HPをご確認ください!
給付金額
授業料(40,000USD上限)、生活費、家賃手当
2年目の更新は1年目の学業成績などによるため自動更新ではなく、3年目以降の更新はない。
募集期間
2020年7月31日 〆切
【湘南生必見】公益財団法人 湘友会奨学財団 【学部留学】

この奨学金は私が国内でいただいている奨学金の1つです。応募条件が他の民間のものと比較してとても厳しいのですが、湘南高校の在学生と卒業生は是非!
応募条件(重要なもの)
・海外留学奨学金については湘南高校の在校生または卒業生(卒業後二年以内のもの)
・学業成績が優秀で、かつ、健康状態が修学に耐えられると認められる者
・海外留学奨学金の申請者は高校の全教科の評定平均値が3.5以上であること
(判定期間:在校生の場合は最新、新入生は中学3年次、卒業生は高校3年次の評定を用いる)
給付金額
海外留学奨学金:湘南高校の在校生または卒業生(卒業後二年以内のもの)で海外の学校やスポーツ芸術などに関する留学やフィールドワークをする者に対して留学などの費用の一部を給付(一人につき50万円以内)
募集期間
不明(湘友会事務所か担任の先生に確認してみてください)
まとめ
今回の記事では返済義務のない給付型奨学金をまとめてみました。公的期間の奨学金だけではなく民間期間の奨学金も合わせるとそこそこの数があります。留学を検討しているのであれば、是非一度立ち止まって給付型奨学金の応募を検討してみてはいかがでしょうか?
大学留学は現地での生活費をはじめ思わぬところでお金が必要になってきます。
今回の記事を参考に一人一人のニーズにあった給付型奨学金選びになれば幸いです。
また、今回の記事は12月30日現在の情報です。応募を決めたら、実際に公式HPより最新の募集要項などを確認してください。